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初回訪問で『この人から買いたい!』と思わせる雑談術

高橋です。

 

私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。

 

今月のテーマは「初回訪問で『この人から買いたい!』と思わせる雑談術」です。営業で初回訪問した時など、雑談に困った経験はないでしょうか?お客様もそうでしょうが、お互いまだ探り探りで、本題に入るまでの時間が少し緊張しますよね。「雑談」を効果的に使ってビジネスを進める方法を共有いたします。

 

まず、前提として雑談といっても、ただの世間話ではありません。

ビジネスにおける雑談の目的は、お客様の心のガードを下げ、「この人と話すのは楽しい」「信頼できそう」と感じてもらうことです。

 

では、どんな雑談をすれば、お客様の心のガードが下がるのでしょうか?

 

    相手の“日常”にアンテナを立てる

初回訪問では、相手の仕事や立場よりも、まず“人”としての一面に目を向けることです。

・天気やニュースの話題に、その地域ならではの視点を加える

・デスクや会議室にある小物や写真に触れる

・最近の出来事(会社の周年記念やイベントなど)を事前に調べて話題にする

 

こうした話題は「自分に興味を持ってくれている」と感じてもらいやすく、距離感を縮めます。私もしていましたが、初めてお客様のオフィスに通していただいた時は、ぐるっと部屋の中を見まわしていました。社是や理念が掲げてあったり、古い写真や表彰状、感謝状、なかにはゴルフコンペの優勝トロフィーが飾ってあったり。それらは全てお客様が大切にされているモノです。話のネタとして振れない手はありません。必ず雑談の中でお尋ねします「これなんですか?」。すると快く話してくださるはずです。これがアンテナを立てるということです。

 

    「質問+共感」で会話を広げる

雑談のコツは、話すよりも聞くことです。

特に初対面では、自分のことをアピールするより、相手に気持ちよく話してもらう方が印象に残ります。

 

たとえば、

「この観葉植物、すごく元気ですね。お好きなんですか?」

「お子さんの野球チーム、どのポジションをされてるんですか?」

 

相手が答えたら、「へえ、いいですね!」で終わらせず、さらに一歩踏み込んで尋ねます。

「実は私も○○やってたんです」と、自分の経験や感想を交えると、会話が双方向になりやすいです。

 

雑談が苦手だとおっしゃる方は、自分から話題を提供しないといけないと思い込んでいる方が多いです。相手の興味のある話題が分からない状況で話しを振り出すことができず、また自分の話しの引き出しにも限界があるため話が続かないのです。

それより、お客様が好んで話していただけることを、質問することによって引き出し、快く話していただく方がよっぽど楽で効果的です。

 

    雑談の終わり方も大事

雑談は長引きすぎると、かえって「何しに来たんだろう?」と思われかねません。

おすすめは、「雑談から本題への橋渡し」を自然にすることです。

 

例:

「そういえば、○○の話を聞いて思い出したんですが…実は今日ご提案したいのが、それに関連することなんです」

 

こうすると、雑談が単なる前置きではなく、本題への導線として機能します。自分の仕事や商談と関連しそうなキーワードを雑談の中に探しながら、進めることがポイントです。

 

 

以上、初回訪問での雑談は、単なる時間つぶしではありません。

 

①相手の日常に興味を持つ ②質問と共感で会話を広げる ③雑談から本題への橋渡しを意識する

 

この3つを押さえるだけで、「この人ともっと話したい」「この人から買いたい」という印象を残すことができます。

 

次回の初対面の場面で、ぜひ試してみてください。

 

 

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