高橋です。
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。
今月のテーマは「価格の裏にある“本当の質問”とは?」です。
よく商談の中で、お客様から聞かれることがありますよね。「で、いくらですか?」、「他と比べて高いですよね?」、「もっと安くなりませんか?」
こうした“価格”に関する質問が出ると、多くの営業マンは少し焦ります。でも実は、お客様が本当に聞きたいのは「価格そのもの」ではないことが多いのです。
たとえば、同じ30万円の商品でも、
Aさん:「高いですね…ちょっと考えます」
Bさん:「それだけの価値があるなら納得です」
この差は何でしょう?
それは「価格」ではなく、「納得感」「安心感」「信頼感」の差なのです。
つまり、お客様の「高い/安い」の判断は、金額そのものよりも、“気持ちの反応”といえるでしょう。
お客様が価格について聞くとき、多くは次のような不安を抱えています。
「この内容でこの価格って、妥当なのかな?」(納得の不安)
「この営業、ちゃんとしてるのかな?」(信頼の不安)
「失敗したらイヤだな…」(後悔の不安)
ですから、単に「価格は〇〇円です」と答えるだけでは、お客様の本当の不安は解消されません。
では、どう答えればよいのでしょうか?
答えはシンプルです。「価格ではなく価値を伝えること」です。
「たしかに価格は安くありませんが、〇〇という特徴があります」
「実際にご購入いただいたお客様からは満足いただいています」
「○年使っていただく中で、結果的にコストパフォーマンスが高いです」
こうした言葉は、お客様が納得の材料を探しているときに非常に効果的です。
さらに大切なことは、その「価値」がお客様にとってどれだけ“よい”ことなのかご納得いただけるよう説明することです。
「確かにA社さんより価格は高めかもしれません。ただ、当社は施工後の○年保証と、定期点検も含まれているので、実際には“安心のための価格”だと思っていただければと思います。」
価格を「数字」ではなく「価値」に変える。ここに、営業の力が発揮されます。
“価格で勝負しない営業”を目指したいものですね。
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