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部下・後輩が自ら働きたくなるサーバントリーダーシップの姿勢

高橋です。

 

私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。

 

今回のテーマは「部下・後輩が自ら働きたくなるサーバントリーダーシップの姿勢」です。前回サーバントリーダーシップについて、その成り立ちや特徴をご紹介しました。今回はサーバントリーダーシップ的な部下・後輩の指導方法についてお伝えします。

 

最初にサーバントリーダーシップのおさらいです。サーバントリーダーシップとは「奉仕型」のリーダーシップのことで、支援や動機づけ、権限委譲、働く環境を整えることで一緒に成果を出すリーダーシップのあり方です。つまりリーダーはメンバーのサポートに徹します。

 

リーダーシップと言うとチーム全体をまとめて率いていくイメージですが、育成や指導においてはその基本単位はあくまでも一対一の関係性です。サーバントリーダーシップにおいても、部下・後輩の育成は、それぞれの個性や特徴に合わせた育成方針や指導方法が大切です。

 

例えば、飲み込みの早い部下もいれば、じっくり考えて納得しないと行動に移せない部下もいます。一律に「早くやれ!」と指示しても、行動できる部下もいれば、できない部下もいるわけです。どちらにも特徴があり、どちらが良い悪いというわけではないでしょう。大切なことは、その部下の特性を知って、それに合わせた指導や育成方針をとることです。そのようなやり方なら部下は安心して、自ら率先して業務に取り組むことができるようになります。

 

また最近の新入社員や若手社員に見られる傾向ですが、価値観が多様化し、ひとつの価値観に偏った指導や育成は難しいということです。例えば、上司が自分の考え方に固執することやこれまでのやり方、過去の成功体験へのこだわりは、今の時代に合わなかったり若手社員には理解されないことが多いです。

会社が「お客様第一主義」を掲げていても、個人的には「自己の成長」に主眼を置いている人もいれば、売上や利益など「数字」にこだわる人もいるでしょう。会社としての基本方針に従うのは当然としても、各個人の価値観や目標も加味した育成方針や指導方法をとることが、サーバントリーダーシップのポイントです。そうすることで部下・後輩が自ら働きたくなるはずです。

 

さらに、普段からのコミュニケーションも重要です。特別なことではなく、毎日のあいさつやちょっとした雑談、立ち話、休憩時間などのコミュニケーションで人間関係を構築することは可能です。また定期的な面談、1on1ミーティングも有効です。また日報を使っていらっしゃる会社は充実したいですね。ただの業務報告ではもったいないので、交換日記として会社の方針や個人の考え方、抱えている課題など共有したいところです。

 

以上のように、部下・後輩の個別の特徴や強みをとらえた上で、それぞれの能力を伸ばす育成方針や指導方法を取り、成長をサポートするサーバントリーダーシップを取り入れてみられてはいかがでしょう。

 

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