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「個人の成長」と「会社の成長」をすり合わせるリカレント教育

 

私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。

 

今回のテーマは『「個人の成長」と「会社の成長」をすり合わせるリカレント教育』です。

前回、社会人基礎力について人生100年時代に求められる能力を解説しました。今回は人生100年時代を生きるための「学び直し」の重要性と、企業が成長するための人材育成についてご紹介します。

 

「社会人基礎力」についておさらいしましょう。(参照:https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/

社会人基礎力とは、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、経済産業省が2006年に提唱しました。その後「人生100年時代」を踏まえ、これまで以上に長くなる個人の企業・組織・社会との関わりの中で、ライフステージの各段階で活躍し続けるために求められる力を「人生100年時代の社会人基礎力」と新たに定義しました(2018年)。

 

経済産業省では社会人基礎力をパソコンの【OS】に例え、社会人としての基盤能力である「社会人基礎力」を身に付けた上で、その【OS】上に【アプリ】としての「業界スキル」や「社内スキル」など業界特性に応じた能力を活用すべきとしています。人生100年時代の働き手は【OS】と【アプリ】を常にアップデートし続けることが求められます。

 

今回のテーマであるリカレント教育については、厚生労働省が次のように説明しています。

「学校教育からいったん離れたあとも、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくことがますます重要になっています。このための社会人の学びをリカレント教育」と呼んでいます。

(参照:厚生労働省HPより抜粋https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18817.html

 

人生100年時代では個々が主体的に自分のキャリアを作っていかなければなりません。新社会人時代、中堅社会人時代、中高年社会人時代とそれぞれのステージでどのような経験を積み重ねてきたか、何を学んできたか、どのように活躍すべきかなど、振り返りとフィードバックを重ねます。自分が既に持っている能力とまだ持っていない能力を見定め、今後各段階で求められる能力や経験が何であるかを認識しておくことが重要になってきます。

 

個人が長い社会人人生のなかで自らの能力や経験を積み重ねる一方、会社はそのような人材を確保しそれぞれが活躍できる場を提供することで企業として成長が可能になります。

 

その際に重要なことが、個人の成長と会社の成長のベクトルを合わせることです。技術革新やDXによる効率化など企業が向かう方向と、それに対応できる人材をリカレント教育で育成する、企業がやりたい事と個人ができることの方向性をすり合わさなければ生産性の向上は望めません。これが「働き方改革第2章」で求められることです。

 

労働人口減少により、人手不足に悩む企業や人材確保が上手くいかない企業が増えています。そのような状況でも、リカレント教育で仕事に必要な知識を増やし、スキルアップした社員を育てることで、少ない人数でも幅広い領域をカバーし、生産性を上げることができれば企業にとって大変なメリットです。

 

そのために国の施策で給付金や助成金、職業訓練を行っていますし、ベネッセやリクルート、博報堂など様々な民間企業がプロブラムを開発、提供しています。

 

皆さまも人生100年時代を見据え、個人の成長と会社の成長の両方を得られるリカレント教育を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

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