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『型』を作る手順について(前編)

高橋です。

 

私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、数回に分けてお伝えしています。

 

今回は「『型』を作る手順について(前編)」というテーマでお届けします。

 

『型』というのは、自社の標準的な営業の進め方のことです。営業プロセスとも言います。

 

何をどのような順番で行えば目標を達成することができるのか、最も効果的な手順を標準とします。その標準的な営業の進め方『型』を営業チームの全員が身に付ければ、全体の生産性は必ず向上します。

 

さて、『型』を作る手順は4つに分かれます。メルマガではその手順を前編・後編に分けてお伝えします。今回は➀➁についてです。

 

➀目的・テーマを決める

②プロセスとゴールを決める

③ステップを決める

④ポイントを決める

 

 

➀目的・テーマを決める

今から作る『型』がどのような営業活動のプロセスなのか?どのような状態になると最終ゴールか?をまず明確にすることです。そしてそれぞれ目的・テーマは1つに絞りフォーカスすることが重要です。

 

例えば、テーマ・目的を「新規顧客獲得」のための『型』を作るとします。そうすると、最終ゴールは当然「新規顧客の増加」になるわけで、「売上」や「利益」の増加のためのプロセスにはなりません。営業のプロセスというと、あれもこれも目的にしてしまいがちですが、1つの目的に対して1つのプロセスを構築します。

 

②プロセスとゴールを決める

普段の仕事の進め方を棚卸することから始めます。私の経験上、チームの皆さんに「どのように営業活動していますか?」とお尋ねすると、実はみんなバラバラのやり方、進め方をしていたことにご本人たちが驚かれます。

「えー、そんなことしていたの?」 「そんな工夫していたんだ」

その発見がとても勉強になるのです。他の人のやり方を学ぶことにより、新たな気付きがあったり、自分に足りなかったことを発見したりします。

 

そして多くのアイデアが出たところで、最終ゴールから逆算し、最も効果的にゴールに到達することができるであろう営業活動を選び、プロセスを作り上げていきます。決してベテランの意見だから正しいというわけではありません。ひょっとすると、以前は良かったけれど今のお客様にはマッチしていないということもあるかもしれません。あくまでも現時点で最も効果的だと思われるプロセスを、チームの英知を結集して作り上げます。

 

またプロセスを細かく分けすぎないことも重要です。枝葉にこだわって細かく区切りすぎると、実際の営業現場では使いづらく機能しません。使われない『型』では意味がありません。机上の空論になることのないよう、常に実践できる内容であることを心掛けるべきです。

 

営業活動のプロセスと言うと、

アプローチ→ヒアリング→プレゼンテーション→クロージング でしょ、とよく言われます。

 

確かにモデルケースとして私も研修などで説明に使いますが、実際は各社によってプロセスとプロセスの間にもっと細かいプロセスが存在します。また法人への商談では、担当者レベルから部課長クラス、最終決裁権者へと何回もプロセスを繰り返さなければならないケースもあります。やはり業種によって、会社によってオリジナルに自社独自の『型』を作らなければ、活用できません。

 

次回は後編として、『型』を作る手順➂④をお伝えします。

 

 

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