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増収増益を続ける女性支配人の人心掌握力

 

毎月この1か月間にお会いした人、会社の中から、私が選ぶ The most impressive Meeting(最も印象に残る出会い)を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 

今月のテーマは「増収増益を続ける女性支配人の人心掌握力」です。

 

 

 

彼女(河合さん:仮名)は全国展開する大型スポーツクラブの九州の地方都市(人口約40万人)で開業25年を超える施設の支配人をしています。都心から車で30分、周囲は同じく25年前に開発されたニュータウンの住宅街が広がっています。今や日本のいたるところで見られるように、当時の住民がそのまま年を重ね街は高齢化、よって会員の40%は60歳以上と、施設も会員も時間の経過を感じさせる雰囲気でした。会員数約2000人、月商約2000万円とスポーツクラブとしては中規模と言えるでしょう。

 

 

 

ここでスポーツクラブ業界の現状を見ておきましょう。スポーツクラブは80年代のエアロビブームに始まり、2000年バブル崩壊前後の赤字クラブの調整期とM&Aによる再編期を経て、近年の健康志向による市場拡大により、プールなしの小型・専門化、女性限定フィットネス、スタジオ特化型などニーズの多様化に伴い形態も様々で、会員獲得競争が激化しています。

 

 

 

さて、お会いした河合さんは入社21年、支配人に就任して6年目の、笑顔がはじける元気いっぱい、大きな声が印象的な素敵な女性でした。就任以来毎年増収増益を達成する伝説の支配人は家庭と仕事を両立する多忙な毎日を送っていらっしゃいます。

 

 

 

河合さんが厳しい環境下でも毎年増収増益を達成できる秘訣はズバリ「人心掌握力」と言えるでしょう。私なりに「人心掌握力」を①美点凝視②コミュニケーション③投げかけて任せる に分解してみました。

 

 

 

河合さんはスタッフを美点凝視します。相手の良い所をさがして、それをうまく活かします。彼女はスタッフをよく見ていて「チャレンジした」ことや「頑張った」ことを認め、褒めて育てます。

 

 

 

河合さんは普段からとにかくコミュニケーションを心掛けていて、「溜めずに何でも言ってねー」と積極的に聴く姿勢でスタッフと関わります。話しやすい関係を作っているので、自然と報告が上がってくるし、スタッフが心の扉を開いてくれている感覚があります。

 

 

 

河合さんはスタッフに「今月のキャンペーンどんなのしよかー?」とか「どうやったらプロテイン売れるかなー?」など投げかけます。するとスタッフ自ら考えて色々アイデアを出し、相談の上、最終的には全て現場に任せます。

 

 

 

こうやって、個人ノルマは一切ナシ、支配人を中心にチーム一丸となって目標を追いかけ、6年連続増収増益を達成しています。みんな楽しそうに活き活きと仕事されていました。

 

 

 

河合さんの達成の秘訣は全てコーチングの技術、すなわち①承認力②傾聴力③質問力で説明できます。コーチングとは目標達成に向けて自発的な行動を促すプロセスです。コーチングをマネジメントに取り入れ、部下の主体性を引き出し育成し、目標を達成する企業や経営幹部は急激に増えています。技術である以上学べば誰でも同じ効果が得られるのです。

 

 

 

「人を使うには褒めて使う、叱って使う、批判して使うなど色々あるが、褒めて使う人が概して成功している」 (松下 幸之助)

 

 

 

社員のモチベーションアップ、チームビルディング、マネジメント研修、エグゼクティブコーチングなどにご興味ご関心のある経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。